発熱が続き原因が不明の場合の検査について

 外来にて発熱が続く場合、簡易抗原キットで検査を行います。現行ではCOVID19、インフルエンザ、溶連菌感染症、アデノウイルス感染症、マイコプラズマ、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、百日咳の検査が可能です。上記の検査で陰性の場合以下の検査を行い、原因をはっきりと把握することができます。本院では感染症の99%が診断確定することができています。

呼吸器ウイルス多項目検査

呼吸器感染症をもたらす12種22項目のウイルス・細菌をマイクロアレイ法を用いて網羅的かつ迅速に調べる検査である。

 2019年より、SARS-CoV-2に起因する肺炎(COVID-19)とその死亡例の急増が世界的な問題となっている。SARS-CoV-2を含む多くの呼吸器病原体が惹き起こす感染症は、その初期症状が風邪やインフルエンザと類似する症状を呈するため、これらとCOVID-19を区別することは困難と考えられている。
本検査では、COVID-19、インフルエンザ、その他の呼吸器感染症など、鑑別の難しい呼吸器感染症の病原体12種22項目(SARS-CoV-2を含む)を、マイクロアレイ法を用いて網羅的かつ迅速に検査する。COVID-19が疑われる場合、本検査にてその病原体を早期に同定することは、適切な診断や治療に有用である。

本検査で検出可能な病原体は、アデノウイルス、風邪コロナウイルス(229E,HKU1,NL63,OC43)、SARS-CoV-2、ヒトメタニューモウイルス、インフルエンザウイルス(A,AH1,AH1-2009,AH3,B)、パラインフルエンザウイルス(PIV1,PIV2,PIV3,PIV4)、RSウイルス、ヒトライノウイルス/エンテロウイルス、パラ百日咳菌、百日咳菌、クラミジア・ニューモニエ、マイコプラズマ・ニューモニエである。なお、風邪コロナウイルス,インフルエンザウイルス,パラインフルエンザウイルスは検出された型を報告し、インフルエンザウイルスAH1-2009は、AH1として報告する。

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